14年前に施工した防音室
14年前に弊社で施工したピアノ教室のための防音室です。2009年、お客様が横浜でマンションをご購入なさって、その際に6.5畳のお部屋に防音工事を施工いたしました。左側の壁の向こうにはほぼ同じ広さのお部屋があり、その当時はお嬢様がお使いになっていました。
少し分かりにくいですが、二つ並んでいるお部屋の右側の「洋室2」が防音室になった部屋で左の「洋室1」がお嬢様のお部屋でした。最初の施工から14年経ってお嬢様もご結婚なさり「洋室1」は使われなくなっていました。
防音室を広げることはできるのか?
ここでお客様からのご相談です。
「今の防音室と隣の洋室(1)と繋げて倍の広さの防音室にできないだろうか?」
防音室の増床工事は珍しく、弊社でも経験がありませんでした。もちろん自社施工の防音室ですので、防音室自体の構造は分かっています。あとは遮音性能を落とさず上手く接続できるかどうか、、、です。現地調査とマンション竣工図面による躯体の確認を入念に行い可能と判断いたしました。
洋室(1)と既存防音室の間の壁は25cm以上ある分厚い遮音壁で、これを解体するだけでも大変です。
その後、洋室(1)の天井、床を解体撤去して、新しい防振浮床と防振天井を既存防音室のものと繋げていきます。
洋室(1)の防振浮床を作っているところです。
足が乗っている左側の部分が既存防音室の防振浮床です。この二つの床の高さを慎重に合わせていきます。
同じく新しい防振天井と浮壁も既存防音室に繋げていきます。
防音室の増床工事完了!
約10畳の防音室が完成いたしました。新たに全体を無垢のフローリングとして、収納量の大きい可動棚も作りました。
再びグロトリアンが入りました。奥様のピアノだけではなく、ご主人がチェロを弾かれます。スペースに余裕ができましたので、何人かでの演奏も楽しむことができます。
生徒さん達がくつろげるソファも設置できました。
初めての防音室の増床工事でしたが、遮音性能を損なうことなく、響きの良い、そしてとても心地よい雰囲気の演奏室が完成いたしました。2度目の防音工事の依頼をいただきまして、ありがとうございました。